2021/08/20
こんにちは。平岸駅前こまち歯科院長の西尾と申します。
今回は、虫歯治療の際に使う材料「コンポジットレジン(以下CR)」について説明します。
直訳すると、「Composite」=「合成」 「Resin」=「樹脂」→「合成樹脂」
となります。簡単に言うと、プラスチックとガラスの混合材料です。
CRの大きな特徴としては、強い光を当てるまでは柔らかいので、小さな隙間に流し込むことができます。従って、虫歯治療の際に削る範囲を必要最低限にすることができます。そして、1回の治療で治すことが可能です。
最近の材料の進化は素晴らしく、最近まで歯牙の色に合わせて様々な色のCRを準備する必要がありましたが、各社(ほとんど日本メーカー)から1色で日本人の様々な歯牙に対応する製品が発売されています。物性も素晴らしく、CR分野では日本は世界一と言われています。
では、CRが一番良いのか?と聞かれると、「No」です!
というのも、あくまでも混合材料なので、強度は金属やセラミック材料に比べると劣ります。また、歯の汚れであるプラークの付きやすさもセラミックに劣ります。
よく使われる説明として
「CRは最高級のプラスチックのお皿」
「セラミックは窯元が作るセラミックのお皿」
があります。とても的確に表現されています。
セラミックにも以下のようなデメリットがあります。
・厚みを確保するために削る量が多くなる(CRと比較して)
・型取りが必要になり1日で終わらない(セレック治療は1日で終わる)
などがあります。
以上、簡単に説明しましたが、それぞれの治療法にメリットデメリットがあります。
当法人では虫歯治療の前に「被せ物になるかもしれないし、詰め物で治せるかもしれない」と説明することが多々あります。それは、削ってみないと虫歯の範囲が分からず、虫歯を取り切った状態での主治医による判断になるからです。
当法人では定期的にドクターミーティングなどを行い常に知識のアップデートをしています。患者様にとって最良の結果になるように努めています。何か、分からないことなどありましたら、お気軽にご相談下さい。