歯科に通って健康寿命を伸ばしましょう!!

 

医療法人社団博愛会ドクターブログ

札幌市豊平区の歯医者、医療法人社団博愛会のドクターによるブログです

歯科に通って健康寿命を伸ばしましょう!!

こんにちは、博愛会理事長の今井です。暑かった夏が終わり徐々に秋の気配を感じるようになりました。今年も残すところあと3分の1もありません。私事ですが年内にやらなくてはならない課題が山積みで残っているので焦っている今日この頃です。

さて、今日は皆様の『健康寿命を伸ばすために歯科医療が役に立つ』というお話をします。少し古いデータになりますが、日本人の平均寿命は、男性が約82歳、女性が88歳となっています。しかし健康寿命は平均寿命よりもだいたい10年くらい短くなってい ます。

 健康寿命 ≒ 平均寿命が理想ですよね、せっかく長生きしても自由に歩けなかったり、食べたいものが食べれないと楽しくないですよね。では健康寿命を伸ばしていくにはどうしたらいいのでしょうか?

その答えの一つは、慢性的な炎症を抑えて、できるだけ体を酸化させないようにすることです。自覚症状が少なく、弱い炎症が体内で長期間発症している状態を慢性炎症といいます。例えば、肝炎や金属や食物などのアレルギー、自己免疫疾患などが挙げられます。ストレスや喫煙、肥満も慢性炎症の状態を作ります。口の中で見られる慢性炎症は、歯周病やう蝕などが挙げられます。特に歯周病は慢性炎症の度合いが大きいケースが見られます。

 炎症は体の防御反応で、細菌と戦ったり、細胞を修復したりする作用がありますが、長期間続くと体が疲弊していき酸化様に変性して劣化していきます。そうすると、成人病が進行したり、血管が脆くなったり、外見的には平均より老化が進んで見えるようになる場合があります。

 上の図はメタボリックドミノといって成人病の指標となるメタボリックシンドロームの過程を表しています。この『ドミノ』のはじめの1枚目が倒されると少しずつ重篤な病気である糖尿病や脳卒中、心不全などに近づいていきます。虫歯や歯周病は図のようにメタボリックドミノのスタート地点に位置すると言われています。

 歯周病菌は歯周ポケットから血液に入って全身へと拡散されます。この歯周病菌が起こす慢性炎症が糖尿病や心筋梗塞、脳卒中などのリスクを増大させることが近年証明されてきました。ですから、歯周病や虫歯があればできるだけ早期に治療して、その後悪くならないように定期検診で維持することで、メタボリックドミノの最初の1枚が倒れないようにすることが健康寿命を伸ばしていくことに繋がるのです。

加えて、歯の噛み合わせは立って歩いたり、転ばないように踏ん張ることにも影響します。上下の噛み合わせが安定していることで冬道の転倒防止にも役立ちます。高齢になってから大腿骨などを骨折するとリハビリが困難な場合があるので、噛み合わせが不安定な場合は有効な治療方法を提案します。

人生100年時代です、博愛会では予防歯科をさらに進化させて、皆様の健康寿命を延伸させるためにお口の中からアンチエイジングに役立つ歯科医院として取り組んでいきたいと思います。これからもどうぞよろしくお願い致します。