2022/01/12
こんにちは、アイビー歯科・平岸駅前こまち歯科、両方にいます久恒です。
今回は口臭についてお話ししていきます。
口臭は大きく分けて生理的口臭、病的口臭、心理的口臭、あとは飲食物などによる口臭があります。
生理的口臭とは起床時、空腹時、緊張時に強く感じるもので、歯磨きや舌磨き、または水分を摂取することで改善するため、治療の必要がないとされているものです。
今回は病的口臭について詳しく説明していきます。
<病的口臭の原因>
1. 舌苔(ぜったい)
舌苔とは、舌の表面に付着している白っぽいもののことを指し、細菌の固まりでできています。
これは舌ブラシで除去することができます。
2. 歯垢(しこう)、歯石
歯垢(プラークとも言います)は歯の表面に付着した堆積物です。最初は柔らかいですが、時間がたつと固くなり、歯石となります。
どちらも口臭の原因となりますが、歯石を歯ブラシで落とすことは難しいため、歯科医院でのケアをお勧めします。
また、歯石がつくことにより歯周病が進行し、歯ぐきから出血したり、膿がでてきたりすることで口臭も強くなる傾向があります。
3. 虫歯、不良な被せ物
虫歯が進行してしまうと口臭の原因となります。
穴の中に食べかすや細菌が入ることでさらに悪化します。
虫歯は初期のもの以外は一度なってしまうとなくなることはありません。歯科医院で適切な治療を受けましょう。
また、歯に被せた冠が古くなり、穴があいたり隙間ができることで汚れがたまりやすくなるため、虫歯や歯周病の原因となり、結果的に口臭の原因となっていることがあります。
4. 唾液の減少
唾液が少なくなると虫歯や歯周病になりやすくなったり、乾燥することにより、口臭の増加が認められます。
5. 口腔ガン、鼻やのどの病気、呼吸器・消化器系の病気
これらが口臭の原因となることがあります。
上記の中でも、1〜4まではお口の環境によるもので、口臭の原因もどれか一つ、というよりも複数当てはまることが多いです。
マスク生活が続き、お口の匂いが気になるという方は歯科医院の受診をおすすめします!!
2021/11/06
こんにちは。常勤ドクターの船戸です。
根の治療、僕らの業界では「歯内療法」と言いますが、この分野には三種の神器と呼ばれる機器があります。今回はそれらを紹介していきます。
1. 歯科用CBCT(コーンビームCT)
CTは病院にもある機器なので、聞いたことある方もかなりいらっしゃるのではないでしょうか。歯科用CBCTとは、歯科に特化した、歯科治療のためのCTです。医科用CTとの大きな違いは、①高精細である。②被曝量が少ない。という点です。高精細なので「根が曲がっているかどうか」「見つかっていない根がないかどうか」など歯の細かい構造を見ることができ、より正確な治療をすることが可能です。当法人でも導入しており歯内療法だけでなく、インプラント治療や難しい親知らずの抜歯を安全に行う上でもかなり貢献している機器です。
2. Ni-Tiロータリーファイル
歯内療法においてファイルとは、根の中を清掃するための切削器具のことです。下の写真左が一般的なファイルで、先端のねじねじした部分は刃になっており、ここで根の中の汚染されたところを取り除いていきます。一般的なファイルがステンレスで出来ているのに対し、Ni-Tiファイルは名前の通りニッケルとチタンで出来ており、ステンレスと比べて柔軟な物質であるのが特徴です。この柔軟さにより、根が曲がっている歯でも正確に治療を行うことができます。こちらの機器も当法人では既に導入しております。
3. マイクロスコープ
マイクロスコープは歯科治療用の顕微鏡のことです。その主な特徴は、①2倍、3倍から何十倍にまで拡大して見ることが出来る。②明るい照明が付いているため、奥歯でもはっきり見ることが出来る。③スコープで見ているものを写真や動画として記録することが出来る。というようにかなり高機能なものとなっております。明るい視野で大きい像で歯を見ることが出来るため、通常の根の治療だけでなく、根の中の異物を除去したり、歯根端切除術という根の先を切り取る手術に用いたりなど、様々な場面で活躍する機器となっています。
当法人ではこの度、YOSHIDA社の「ネクストビジョン」というマイクロスコープを導入することとなりました!
通院してくださる患者さんに寄与出来ればと、これからもこのような新しい機器を導入していきます。ただ本当に大事なのは、定期的に歯科検診にお越しいただき、虫歯や歯周病にならないこと、なったとしても早期発見、早期治療することです。お口の中を「歯内療法を必要としない状態」にしていきましょう。
アイビー歯科クリニック、平岸駅前こまち歯科でお待ちしております。
2021/08/20
こんにちは。平岸駅前こまち歯科院長の西尾と申します。
今回は、虫歯治療の際に使う材料「コンポジットレジン(以下CR)」について説明します。
直訳すると、「Composite」=「合成」 「Resin」=「樹脂」→「合成樹脂」
となります。簡単に言うと、プラスチックとガラスの混合材料です。
CRの大きな特徴としては、強い光を当てるまでは柔らかいので、小さな隙間に流し込むことができます。従って、虫歯治療の際に削る範囲を必要最低限にすることができます。そして、1回の治療で治すことが可能です。
最近の材料の進化は素晴らしく、最近まで歯牙の色に合わせて様々な色のCRを準備する必要がありましたが、各社(ほとんど日本メーカー)から1色で日本人の様々な歯牙に対応する製品が発売されています。物性も素晴らしく、CR分野では日本は世界一と言われています。
では、CRが一番良いのか?と聞かれると、「No」です!
というのも、あくまでも混合材料なので、強度は金属やセラミック材料に比べると劣ります。また、歯の汚れであるプラークの付きやすさもセラミックに劣ります。
よく使われる説明として
「CRは最高級のプラスチックのお皿」
「セラミックは窯元が作るセラミックのお皿」
があります。とても的確に表現されています。
セラミックにも以下のようなデメリットがあります。
・厚みを確保するために削る量が多くなる(CRと比較して)
・型取りが必要になり1日で終わらない(セレック治療は1日で終わる)
などがあります。
以上、簡単に説明しましたが、それぞれの治療法にメリットデメリットがあります。
当法人では虫歯治療の前に「被せ物になるかもしれないし、詰め物で治せるかもしれない」と説明することが多々あります。それは、削ってみないと虫歯の範囲が分からず、虫歯を取り切った状態での主治医による判断になるからです。
当法人では定期的にドクターミーティングなどを行い常に知識のアップデートをしています。患者様にとって最良の結果になるように努めています。何か、分からないことなどありましたら、お気軽にご相談下さい。
2021/06/18
こんにちは。月1回矯正担当で勤務しております生野です。
今回は今現在大変な盛り上がりを見せているマウスピース矯正のことに関してご紹介します。
アイビー歯科クリニックでも「インビザライン」と「クリアコレクト」という名前のマウスピース矯正を取り扱っております。
「インビザライン」がほぼ独占状態のマウスピース矯正市場に「クリアコレクト」が追随しようと頑張っているといったところかと思います。
ただ、これだけではございません。
実はもっともっとたくさんあります。
列記してみます。
「シュアスマイル」
「スパーク」
「アソアライナー」
「キレイライン」
「Oh my teeth」
「マウスピース矯正ローコスト」
「Smile TRU」
「WE SMIL」
「クリアライン」
「スターアライン」
「DPEARL」
どれも検索してみると素敵なホームページで、なんかとても良さそうに見えてしまいます、笑。
どれが一番いいのかは矯正専門で治療をしている私にもわかりません。
ですので患者さんはもっとわからないと思います。
「Oh my teeth」は一度の来院でいい!
というまさにコロナ禍にふさわしい宣伝文句が謳われています。
ただ、基本的にはどれも「インビザライン」より安いのを売りにしていますね。
後発品なので当たり前と言えば当たり前ですが。
「マウスピース矯正ローコスト」なんてそのまんまですね、笑
どのメーカーが良いのか悩んでも意味はありません。
どの先生が正しい診断をしてくれるかを見極めるのが大事です。
それも難しいのですが…。
以上、最近盛り上がりを見せている「マウスピース矯正」のお話でした。
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矯正歯科egao
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FAX 011-616-1938
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2021/05/15
皆様こんにちは、医療法人社団博愛会、理事長の今井崇博です。
新型コロナウイルス感染症の患者さんが,嗅覚障害・味覚障害を訴えることが注目されています。「ウイルス感染により、味覚の神経細胞周囲の炎症によるもの」との説がありますが、コロナウイルスとの味覚障害の関係についてはまだわからないことが多いです。そこで今回は味覚障害の基本的なお話をしたいと思います。
超高齢社会のわが国において近年、味覚障害患者が増加しています。患者の訴えの多くは、味を薄く感じたり、全く分からなくなる「味覚減退・味覚消失」と、何も食べていないのにいつも苦いなどの「自発性の異常味覚」に分けられます。味覚障害の原因は従来、亜鉛欠乏の関与が一般に広く知られており、亜鉛製剤の補充療法が行われ、それなりの成果があります。味覚をつかさどる味蕾(神経細胞)は亜鉛を豊富に含んでいますが、細胞周期は約10日と短いため、亜鉛が不足すると味蕾の細胞をうまくつくれません。その結果、味覚障害を起こすとされています。しかし血液中の亜鉛値は、体内の亜鉛量の0.1%未満とされ、体内の亜鉛の過不足を正しく反映していません。そこで血清亜鉛値が正常範囲であっても、潜在性の亜鉛不足状態が起きている可能性があり、耳鼻科、内科、口腔外科などで亜鉛製剤の投与が推奨されることがあります。
しかし、実は口腔カンジダ症、口腔乾燥、舌炎といった口腔粘膜疾患が原因のものや特発性(原因がわからない)、心因性の味覚障害もあります。口腔粘膜疾患による味覚障害は適切な歯科的対応で改善が可能です。また、特発性や心因性の味覚障害に対しては、ベンゾジアゼピン系の抗不安薬であるロフラゼプ酸エチルが有効であるとする報告もあります。
近年、高齢者における味覚障害は栄養障害との関連で論じられるようになり、食の専門家である歯科医師・歯科衛生士には、味覚障害への適切な診断と対応が求められている状況です。味覚障害に不安や疑問がある方は是非ご相談ください。