2021/02/05
初めまして、小児歯科専門医の竹渕です。
週1回、毎週木曜日にアイビー歯科で勤務しておりますので、よろしくお願いします。
歯科治療では大きな音や振動がある器具をお口の中で使わなくてはならず、大人でも「嫌だな…」と思われる方が多いのではないでしょうか。
音も振動もない器具があればどんなに治療が楽かと思いますが、残念ながらそのような道具はいまのところありません。ですから、受診していただいたお子様にはまず、歯科治療で使用する主な器具をいくつか見てもらったり、危険性のないものは触ってもらったりした上で(Tell Show Do法といいます)、刺激の弱いものからお口の中に入れるトレーニングを行います(系統的脱感作法といいます)。
これにより、「何か分からないものを口に入れられている」という恐怖心を緩和します。また、お口に器具を入れるときは、10数える→休憩する、を繰り返しながら、10秒だけ我慢すれば休めるという見通しを立て、いつまで続くかわからないという恐怖心を取り除きます(10カウント法といいます)。
歯科が初めて、もしくは慣れていないお子様はこのようなトレーニングを何回か繰り返し、信頼関係を築きながらストレスの少ない治療を行えることを目指します。しかしながら、緊急性が高い時には以下のような方法もあります。
当院ではこの度、レストレイナーを導入いたしました。レストレイナーとは歯科治療時に体を固定するための器具です。小さい頃歯科でミノムシのように巻いて治療した、というご記憶のある方もいらっしゃるかもしれません。
動けないようにして自由を奪ってしまうものなので、当然のことながらむやみには使用できませんが、虫歯が大きい、痛みがあるなど、ゆっくりトレーニングをしていられない状況下では、利点、欠点をご理解いただいた上で使用することがあります(詳しくは必要な状況になったときにご説明させていただきます)。
緊急時には「シートベルト」や「チャイルドシート」の役割を果たし、安全、迅速に処置を行うために必要と判断し、この度導入いたしました。これまでは大学病院などでしか治療できなかった方も当院で治療できるようになり、地域における治療の選択肢の幅を広げられるのではないかと考えております。
もちろん、これは私たちが考える理想的な歯科受診の姿ではありませんので、最も重要なことは虫歯になる前に受診していただき、定期的なメインテナンスにより健康的なお口を維持していただくことだと申し添えておきます
2020/10/09
皆様こんにちは、医療法人社団博愛会、理事長の今井崇博です。最近はコロナウイルスの対応に日本全体が慣れてきたのか、感染対策に気を付けて外食や旅行も少しずつできるようになってきました。当院の来院患者数も今は通常通りに回復致しております。定期検診で口腔内を健全に保つ事はコロナウィルスの感染予防対策にもなりますので、お時間がありましたら是非お越しください。感染対策をできるだけ万全にしてお待ちしております。
最初はデジタルレントゲンに驚いた
今回は歯科医療のデジタル化のお話をしていきます。私が歯科医師になった20年前はレントゲンを撮ったらフイルムに現像液を浸して写真が見れるまで1〜2分くらい時間がかかりました。それがある日、写真を撮ったら1秒で画像がみられるデジタル式のレントゲンの機械をみて、なんてすごいんだ!と衝撃をうけました。当時高額だった歯科用CTも価格が下がり大分普及してきました。当院でもCTを活用して難抜歯などの外科手術やインプラント治療もより安全に行えるようになりました。
技工士さんがいなくても機械で歯の被せ物ができる
CAD /CAMシステム(コンピューターで歯を設計し専用の
機械がセラミックなどの歯を作ってくれるシステム)
そして歯科用の口腔内を写すカメラと3Dプリンターが進化して、技工士さんがいなくても歯の被せ物が作れてしまう時代がやってきました。今まで型をとって石膏模型を作って金属を溶かして歯を作っていたのですが、それが全部コンピューター上でできるようになりました。ですから材料やゴミも減り、時間も短縮されたので、1日で歯の治療が完了できるようになったのです。
まだまだ歯科のデジタル化は進んでいく、矯正もマウスピースの時代、働き方も変わっていく
他にもインプラント治療をより安全にすることができるシュミレーションガイドシステムなどもあります。また、症例によりますが矯正治療もワイヤーを使わずマウスピースで行えるようになってきました。そして、患者様の予約管理システムの向上や、我々医療従事者の事務作業の効率化などにもデジタル化の恩恵が見られます。
私が歯科医師になった20年前と違って、今はデジタルのおかげで歯科の技術の習得や労働環境が格段に良くなりました。ですから今の若い世代の人はチョット羨ましく思います。こういった機器やシステムは決して安い投資ではありませんが、患者さんにより良い医療を提供することや、スタッフが働きやすくなるのに必要な物であれば、今後も積極的に取り入れていきたいと思います。それより、治療や機械がどんどん進化していき、私の頭がついて行かないのが悩みです笑笑、でも若い先生の力をかりてなんとか頑張っていきます!!
医療法人社団博愛会 理事長 今井崇博
2020/09/18
2020年4月に入社しました、歯科医師の船戸佑基と申します。よろしくお願い致します。
2020/09/18
2020年4月に入社しました、歯科医師の西潟健太と申します。
簡単に自己紹介をさせていただきます。
札幌生まれ、札幌育ち、生粋の札幌っ子です。
高校は手稲高校に通い、北大卒、研修も北大病院でした。
趣味は、読書と音楽です。
毎朝、読書をしていますが、最近のマイブームは森博嗣です。
ドラマ、アニメ『すべてがFになる』で有名だそうですが(私は観ていません)、
彼の新書も読み漁っています。
読書と苦いコーヒーの相性は最高、非常に贅沢な時間の過ごし方です。
特にマンデリンはおいしいですよ。
それ以上に贅沢な娯楽と言えば、やはり音楽です。
斉藤和義とスカパラのコピーばかりしています。
私はGt. & Pf. & Vo.担当です。
※写真は先日、晴れた日に真駒内公園でシャボン玉をした際のものです。
2020/06/05
こんにちは。
歯科医師の西尾です。
新型コロナウイルスの影響で落ち着かない日々が続いています。
当院では、日々変化する状況にフレキシブルに対応し、安心して来院していただけるように努めております。最新の情報については、当院HPをご確認下さい。
〜今回のテーマ〜 滅菌器について
歯科診療を行う上で絶対に必要な機器の一つが滅菌器です。
この記事を読んでいただいて、少しでも安心して歯科診療を受けていただけれればと思っています。
①「滅菌」とは?
②滅菌器のランク分け
③クラスB滅菌器の普及率
④当院での滅菌器の使い分け
①「滅菌」とは?
昨今、「滅菌」「殺菌」「消毒」「除菌」などの単語を目にすることが多いと思います。簡単にそれぞれの単語の意味について説明します。
・滅菌:すべての細菌を死滅させること
・殺菌:特定の細菌を殺すこと
・消毒:病原性のある微生物を害のない程度にすること
・除菌:微生物を減らすこと
※「消毒」と「除菌」は同じような意味合いを持っていますが、薬事法の兼ね合いで表記が分かれています
☆まとめ☆
「滅菌」が最強の方法!!
②滅菌器のランク分け
一言に「滅菌器」と言っても数種類あり、クラス分けがされています。
レベルの高い順に、
「クラスB>クラスS>クラスN」
となっています。
最高クラスに位置する、クラスBについて簡単に説明致します。
クラスB滅菌器とは、世界で最も厳しいとされるヨーロッパ基準EN13060に準じた滅菌器のことを表します。
「クラスB」と「クラスN」を簡単に説明します。
・クラスB:機器内部を真空状態に出来る装置が備わっており、それを利用して様々な道具の内部まで高温蒸気を送り込むことができる
・クラスN:高温蒸気を発生させ、庫内に充満させる。真空状態に出来ないので、道具の内部まで高温蒸気を送り込むことができない。
☆まとめ☆
滅菌する道具によって正しく使い分けることが重要!
上記グラフを見て分かるように、日本での普及率はなんと2~4%と言われています。クラスB滅菌器を義務付けている国がある中で、日本ではまだまだ普及していないのが現実です。機器自体が高額、ランニングコストが高い、メンテナンス費用が高いなどが普及しない理由となっています。
当院では開業時から「クラスB」を導入しており、安心を担保するための必要なコストと考え、日々使用しております。
☆まとめ☆
日本ではクラスBがまだまだ普及していない!
④当院での滅菌器の使い分け
当院では「クラスB」と「クラスN」の2台体制で滅菌を行っています。
滅菌パック(診療台の横でいつも破いているもの)に入れているもの、歯を削る道具などは、もちろん「クラスB」で滅菌を行っています。
滅菌パックではなく、金属製の専用ケースに入れるガーゼや綿などは「クラスN」で滅菌を行っています。
☆まとめ☆
2台の滅菌器をフル活用!
以上、簡単ではありますが滅菌器について紹介しました。
「滅菌」は歯科診療においては裏方的な存在かもしれませんが、この記事を通じて少しでも興味を持っていただき、そして、安心して歯科診療を受けていただきたいと思っています。