2019/10/01
こんにちは、院長の今井です。もう季節は秋になりましたね、今年は平成から途中で令和になったこともあって、一年が終わるのがもの凄く早く感じてしまします。自分では、まだまだやり切れていないことが沢山あるので少しでも終わらせて来年いいスタートを切れたらと思っています。
今回は慢性炎症である歯周病の全身への影響というタイトルで少しお話させていただきます。
まず、炎症とはなんでしょうか?炎症とは私たちの体の防御反応です、細菌やウイルスに感染したり、アレルギーやリウマチなどの自己免疫疾患にかかったり、ケガや手術のあとなどに起こる生体反応です。炎症が起きている場所は、赤く腫れ、熱を帯び、痛みを感じ、いつものように動かすことが困難になることがあります。これは、患部を安静にして、血液を集め、悪い細菌等を排除することで治癒を促しているからです。だから、風邪をひいても、骨折をしても普通の人なら治ってしまいますよね、人間の体は実によくできているのです。
それでは、慢性炎症とはどういった状態なのでしょうか?これは、炎症の進行が緩やかに持続する状態のことをいいます。炎症を起こす原因が除去されないためずーっと治らない状態が続く、しかし、あまり痛みや腫れなどの症状が強くないので、人によっては我慢して病院に行って治さない場合もあります。
慢性炎症を伴う病気としては、ウイルス性の肝炎や、ぜんそくやアトピーなどのアレルギー疾患、リウマチなどの自己免疫疾患、肥満、そして歯周病などがあります。いずれも完全に原因を取り除いて治すのが難しい病気が多いかもしれません、これらは発症して直ぐに死に至るような病気ではありませんが、長期間で患部組織の障害や構造変化(変形)を伴い、しばしば患部組織が有する本来の機能に障害をもたらします。例えは、ウイルス性の肝炎は、慢性肝炎になると、肝硬変へ進み、さらに肝臓がんへと移行する場合もあります。
炎症はその名のとおり、火事です燃える症状です。体を治す時はそれなりの細胞の犠牲を必要とします。これが慢性炎症だと、大きな炎の火事ではありませんが、小さなボヤが長期間続いている状態です、こうなると体中が少しずつ痛んできてやがて全身に悪影響を及ぼします。
さあ、ここからが本題です、歯周病とはどんな慢性炎症でしょうか?歯周病は細菌感染によって起きる病気です。親から、パートナーから。ペットから、感染経路は様々ですが、どこからか歯周病菌が私たちの体に入り、それが増殖して自分の体に定着してしまうと歯周病に感染してしまいます。歯周病になっても初期の状態はほとんど自覚症状がありません、インフルエンザにかかればすぐ高熱を出すので気が付きますよね、ちなみのこういうのは急性炎症といいます。症状は強いけど、薬などで原因を取り除常は何日かで回復します。
歯周病は気づかないでゆっくり進行して徐々に悪くなっていく慢性炎症です、歯周病菌は毒素をだして歯の周りの骨を溶かしていきます、このため歯がグラグラしたり、歯茎が腫れたりしていきます、原因である細菌が沢山ついた歯石などを除去していかないと進行は止まりません、たとえ歯石をきれいにとって一時的に良くなっても、歯周病菌を完全にゼロにすることは不可能なので、場合によっては数か月で元の悪い状態に戻ってしまうこともあります。
さらに悪いことに、この歯周病菌は、毒素を出しながら毛細血管を通って体中を駆け回ります、それで血管を傷つけたり、心臓の周りの血管や弁に溜まったりしていきます。こうなると、脳卒中や心筋梗塞、大動脈解離、などの病気を発症するリスクが高くなり、突然死を起こす可能性もあります。
歯周病が全身に及ぼす影響
特に糖尿病の人で歯周病の方は要注意です。歯周病菌が血糖値を下げるインシュリンの働きを阻害して糖尿病を悪化させる可能性があると考えられています。両者は密接な負の相関関係があます。逆に歯周病を良好にコントロールすることでCRP(体内の炎症の程度を示す数値)の値が下がりHbA1C(糖尿病の程度をはかる数値)の値が減少するケースも多くあります。定期的に歯科で歯石を取って定期健診を受けている方は、糖尿病のお薬の量が減った、薬を飲まなくてよくなった、と喜ばれている方もいらっしゃいます。
最近になって、歯科で定期的に検診を受けて、慢性炎症の原因である歯周病菌を歯石と一緒に取り除いていくことは、健康寿命を延ばすのに大変重要なことだと認識されるようになってきました。こういった治療で活躍するのが、国家資格がある歯科衛生士という職業です。当院では札幌の歯科医院の中でもトップクラスの9名という多数の歯科衛生士が在籍しています。彼女たちが一生懸命親身になって歯周病治療を実践し、皆さんの健康寿命を延ばすお手伝いをしています。
これからは、是非かかりつけの歯科医院を持ち、自分専用の歯科衛生士に担当してもらって歯周病が悪くならないよう一緒に頑張ってみませんか?健康に楽しく美味しい物を食べて長生きしていきましょう。
2019/07/20
2018/11/25
こんにちは。歯科医師の西尾です。
今日は虫歯予防に最も効果があるとされている「フッ素」についてです。
☆「フッ素」とは?
「フッ素」とは以下の図のように自然界に広く存在する自然のミネラルです。
「フッ素」は特別なものではなく、私たちの身の回りのどこにでもある普通の物質であり、健康な歯や骨のために必要な栄養(ミネラル)の1つなのです。
☆「フッ素」はう蝕予防になぜ効果があるの?
・酸の産生を抑制
歯磨きで落としきれなかった歯垢(プラーク)が作る虫歯の原因菌の働きを弱め、歯垢(プラーク)が作る酸の量を抑えます。
・再石灰化の促進
歯から溶け出したカルシウムやリンの再石灰化を促進させます。
・歯質強化
歯の表面を酸に溶けにくい性質に修復します。
特に乳歯や生えたての歯は軟らかいので、歯質強化に努めましょう。
☆「フッ素」による予防効果
「フッ化物洗口」という方法を行った佐賀県では以下のような結果が出てます。
また、最近法律が改正され、市販の歯磨き粉に含有できるフッ素濃度が変更されました。今までは1000ppmが限度だったですが、1500ppmまで引き上げられました。システマティックレビューによれば1500ppmのう蝕予防効果は1000ppmの場合より約10%高い予防効果があるとされています。
☆いつまで「フッ素」を使えばいいの?
ずばり、一生です!!
生え始めの歯に「フッ素」は有効と書きましたが、歯茎が下がることで起こる「根面う蝕」にも有効とされています。「根面う蝕」はゆっくりと進行するため痛みを感じにくく、気付いた時にはかなり虫歯が拡がってしまってることもあります。
以上、簡単ではありますが、「フッ素」について書きました。
当院でも様々フッ素配合の口腔ケアグッズを準備しています。様々な種類がありますので、気になった方は是非、スタッフまでお声掛け下さい。患者さんに合ったグッズを提案させていただきます。
最後に、、、
小学低学年くらいまで定期的に「フッ素」を塗り続けていたお子さんが、成長するにつれ、色々と忙しくなり来院が途絶える事がよくあります。そして、中学校や高校での歯科検診で虫歯が見つかり、久しぶりに来院されるお子さんが少なくないです。是非、小学高学年、中学生、高校生になっても「フッ素」を使った定期的なメンテナンスを続けていきましょう!!
2018/09/21
いつも楽しみにドクターブログを見ていただいてる皆様、何カ月か更新が滞ってしまい申し訳ありません。
5月に大岡先生が自身の開業のため退職をしまして、新体制が整うまでこちらの更新に手が回らなかった次第です。
4月から新しく勤務を開始した西尾先生、矯正の生野先生、院長と順番に10月からまた2カ月おきを目安に歯科に関することを発信していきたいと思っておりますのでよろしくお願いいたします!
2018/04/15
2018年4月に入社しました、歯科医師の西尾優紀と申します。
歯科医療は日進月歩です。常に勉強し、患者さんに還元できるように努力してまいります。
宜しくお願い致します。
簡単に自己紹介をさせていただきます。
山口県出身で、中学、高校は広島の学校に通っていました。
北海道大学歯学部を卒業し、今年で北海道8年目です。
趣味は、
・ドライブ☆愛車はNDロードスターです!
・旅行&温泉☆北海道に来て温泉の素晴らしさを知りました!
・ゴルフ、スキー、スカッシュ☆体型に見合わず意外と運動好きです!
・食べ歩き☆豊平区周辺の美味しいお店を開拓中です!
・野球観戦☆広島カープファンです!
などです。休みの日はアクティブに過ごしています。
趣味の一つであるカープについて書きたいと思います。
僕の家族がカープファンだったこともあり、広島市民球場時代からカープファンです。
2016年カープVS日ハムの日本シリーズは一生忘れることがないと思います。
25年ぶりの優勝を果たしたカープ。
第1戦で大谷を攻略し、第2戦も勝利。2連勝し、札幌ドームへ!
僕は第4戦のチケットを購入しており、緒方監督の胴上げが札幌ドームで見られると思っていました、、、悪夢の始まりでした。
第3戦大谷のサヨナラタイムリー。
第4戦レアードの2ラン。
第5戦西川のサヨナラ満塁本塁打。
最悪なムードのまま、広島へ。
第6戦レアードの満塁本塁打。
2連勝からの4連敗。誰がこんな劇的な展開を予想できたことでしょうか!?
そして、2017年は横浜に下剋上を果たされ、日本シリーズにも出場できず。
今シーズンは3度目の正直ということで、是非、日本一になって欲しいです!!
カープファンの方がいらっしゃいましたら、お声掛け下さい。
カープトークしましょう!!
※写真は昨シーズンの札幌ドームでの交流戦時のものです。